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クラウドファンディング Kickstarterとは何か?(7)

プレッジについて

支援者からの提供される資金がプレッジですが、多くの人からこのプレッジを募って合計これだけ集めたいという金額が前述の目標金額になるわけです。

プレッジには、多くの人から資金を集めるためあらかじめ目標金額を小分けした金額、つまり1口いくらという感じの金額が設定されます。通常、単一の金額ではなく少額のものから多額のもの複数の階層が設けられ、それぞれ金額に応じたリワードが用意されます。Kickstarterに支援者として参加する人々には、裕福な人もいれば、そうでない人もいるし、かつてのパトロンのように特定の芸術家を支援したいという人もいれば、世の中に出回っていないゲームやグッズをいち早く手に入れたいという人など様々な動機の人々がいますので、いろいろな人が参加しやすいようにバリエーションを設けておくわけです。例えば少額なところでは10ドルくらいから参加できるようにする一方、熱心な支援者のために1,000ドルといった高額のプレッジも設定しておくといった具合です。

Kickstarterのウェブサイトによると、プレッジの金額の単純平均は約70ドルだそうですが、これは高額のプレッジもひっくるめて計算した平均値。最も人気の集まる金額は25ドルということです。

リワードについて

プロジェクトが成功した場合、クリエイターから支援者に対して提供する見返りがリワードです。音楽CD、ビデオ、写真集など何かをつくるプロジェクトの場合、最もストレートなリワードはできあがったCD、DVD、写真集を送るというものでしょう。これ以外にあるの?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、実に様々なものがあります。

例として、ビデオにエキストラとして出演できる、とか俳優から電話がかかってくるとかエンドロールに名前をいれるとか。中にはそんなことにそんな金額払うの?というものありますが、Kickstarterはそもそもモノを売り買いするお店ではなくて、クリエイティブな企画に参加し、皆でその成果をわかちあうのがリワードなので、その趣旨に沿うものであれば何だって良いのです。こうして企画そのものだけではなく、リワードの考案に際しても大いにクリエイティビティを発揮することでプロジェクトの注目度が増しますし、そういう楽しさがKickstarter全体の盛り上がりにもつながっているのだと思います。

成果物そのもの以外のものををリワードとするのは、その方が楽しいからということだけではなく、しばしばそうしなければならない事情がある場合もあります。例えば、実際にあったプロジェクトで、デトロイトの街にロボコップの像を建てようというのがあったのですが、こうしたプロジェクトでは成果物であるロボコップの像は1体しかないし、しかも固定されているのでそれ自体をリワードとすることはできません。このプロジェクトではオリジナルTシャツなどがリワードとなったようです。また配ろうと思えば配れる成果物でも、それがYou Tube動画だったり無料アプリだったり誰でもタダで手に入れられるものだとそれだけではありがたみがないので、何かスペシャルなものを付加する必要があるでしょう。

さらに、ビジネス系の場合にはプロジェクトで扱う新製品をリワードの主軸に据えるのがごく普通のことではあるのですが、前述のようにプレッジにいくつか階層を設けた場合、それぞれの金額に応じて異なるグレードの製品を割り当てられればよいのですが、プレッジの金額に見合う価格帯の製品がないときは別の何かを用意しなければならなくなります。例えば1台500ドルの格安3Dプリンターを量産化するプロジェクトの場合、500ドルのプレッジに対するリワードとしてプリンター1台とする一方で、もっと低額のプレッジを集めるために設けた20ドルのプレッジに対しては、さすがにプリンター1台では大赤字になってしまうので、その代わりにこの3Dプリンターで作ったフィギュアをリワードとするといったことが考えられます。また、逆の例として1パック10ドルの食材のプロジェクトがあったとして、1,000ドルの高額プレッジには、リワードとして有名レストランのシェフがご自宅まで出張してその食材を調理します、といったことも考えられるでしょう。

このように、リワードはこういうものでなければならないというしばりはなく、クリエイターが創意工夫が発揮して自由に設定するものなのですが、第5回の禁止行為で列挙したようなこと・ものはリワードにしてはいけません。(つづく)

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